【COLUMN】花田伸一のアート!アート!アート! vol.10
2017.04.19
雪の間に設置された作品。
黒の円錐形が逆さまに展示されています。
通常、彫刻作品を鑑賞する場合、作品の周りをぐるりと歩いて色々な角度から見ますが、本作は客室からガラス越しに眺める状況となっています。
であれば、窓枠全体を一枚の大きな絵画として見てみてはいかがでしょう?
フレーム内で黒が占める位置やバランス、背景の緑との対比など、非常に絵画的に構成されていることが分かります。
[黒鳥晴男 作]
「無題」 1995年
千草ホテル所蔵
[キュレーター] 花田伸一
北九州市立美術館の学芸員、九州芸文館の学芸員を経て、2016年より4月より佐賀大学芸術地域デザイン学部准教授を務める。