現代アート・コレクション

Contemporary Art Collection

現代アート・コレクション

Contemporary Art Collection
【COLUMN】花田伸一のアート!アート!アート! vol.07
2017.04.18

目の前にある色と形の他にはタネも仕掛けもありません。
作者はハードエッジ(鋭い輪郭)絵画と呼ばれる作風を代表する美術家で、このように純粋に色と形だけを追求する表現は戦後アメリカで誕生しました。
それは色と形以外の要素、例えば言葉や知識などの力に頼らないという決断でした。
その潔さは見事と言う他ありません。
こうした作品を見るときのコツはあれこれ理屈で考えるのを「潔く」止めて純粋に目の喜びに集中することです。

[エルスワース・ケリー 作]
「Green Curve」1987年
千草ホテル所蔵

 

 


[キュレーター] 花田伸一
北九州市立美術館の学芸員、九州芸文館の学芸員を経て、2016年より4月より佐賀大学芸術地域デザイン学部准教授を務める。