現代アート・コレクション

Contemporary Art Collection

現代アート・コレクション

Contemporary Art Collection
【COLUMN】花田伸一のアート!アート!アート! vol.09
2017.04.18

梅の間に設置された作品。
その向こう側には豊山八幡神社の銀杏が見えます。
その景色をふまえて、銀杏の木をくり抜いて制作された本作が設置されました。
作者のテーマは「抜け殻」。
本作はいわば銀杏の抜け殻といえるでしょう。
抜け殻とは過去から未来へ向けての変化の痕跡。
そこには美しさと儚さとが同居しています。
背景の紅葉もあわせ時間の移ろいを思いながら、その風情をお楽しみください。

[伊藤昭博 作]
「無題」1995年
千草ホテル所蔵

 

 


[キュレーター] 花田伸一
北九州市立美術館の学芸員、九州芸文館の学芸員を経て、2016年より4月より佐賀大学芸術地域デザイン学部准教授を務める。