【COLUMN】花田伸一のアート!アート!アート! vol.27
2017.04.20
船のような形。
表面には古代壁面にあるような抽象的な紋様が施され、中には気泡が浮いています。
底のガラス片の様子や分割された姿から、遺跡で出土する土器の形も思い起こさせます。
もとは地球の鉱物から生まれ、人の手が加わることで、一方は土器へ、一方は<光の器>へ。
ガラスには「人の息遣い、自然と同質の揺らぎ、時間の流れがやどる」と語る作者の言葉が煌めきます。
[荒川尚也 作]
「光の器」 2005年
千草ホテル別館3階月の間
[キュレーター] 花田伸一
北九州市立美術館の学芸員、九州芸文館の学芸員を経て、2016年より4月より佐賀大学芸術地域デザイン学部准教授を務める。