【COLUMN】花田伸一のアート!アート!アート! vol.32
2018.06.06
抽象作品の鑑賞はちょっと苦手…
という方も多いかもしれません。が、日本人はもともと得意とするところなのです。
例えば茶の湯ではお茶碗の”景色”を拝見したり、書の世界では筆勢や枯れ具合の妙を味わったり、
布の繊細な触り心地や色合いを愛でるなど。
和空間を意識して作られた本作にも私たちの心に響く”景色”が拡がっています。
まずはその風情に身も心も委ねてみてください。
[秋本 順子 作] 「うつろう」 1995年/アルミニウムにエッチング 別館2階 桂の間
[キュレーター] 花田伸一
北九州市立美術館の学芸員、九州芸文館の学芸員を経て、2016年より4月より佐賀大学芸術地域デザイン学部准教授を務める。