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朧月夜の幻。
2011.10.28

先週のおはなしになりますが。。。。

我が千草ホテルのロビーに、こんな大きな鉢がやってきました。

ご存知ですか?

「月下美人」というお花です!!

 

月下美人とは、サボテン(クジャクサボテン)の仲間で、

「たった一晩だけしか咲かない」という

なんとも儚い・・・まさに月の下に咲く美人なお花。

立派なつぼみが、たくさんついてます!!

夜がやってくるのが、待ち遠しいですねーー!!

 

それにしても、なぜ夜にしか咲かないのでしょうね?とっても不思議。

一説によると、この月下美人は、月夜の下で花開くことにより、

その香りに寄ってくるコウモリたちによって雌雄間の受粉をしてもらうのだとか。

クジャクサボテンは数日咲いているそうですが

この月下美人だけは、本当にたった一夜で姿を消すのです。

 

へぇぇぇぇ~なるほどねぇぇぇ~、と、感嘆のうなり声を上げて感心していては

ただのオバサンになっちゃいますので(爆)

 

今宵は秋の夜長にふさわしいトーンにて、

この花の運命をひっそりとご覧頂きましょう・・・・

日もすっかり沈み暮れ、ちょうど時刻は八時を回った頃。

 

つい先ほどまで蕾のままだった小さな花たちは

夜の帳が降りるのを待ちわびていたかのように

いっせいに花開き

それはそれは芳しい濃厚な香りを解き放ちます

 

まるで

月夜に彷徨う愛しい人を呼び寄せているかのような・・・・

 

なんとも幻想的な一夜を見せてもらいました☆

 

・・・・そして、あくる朝・・・・

 

 

昨夜の妖艶なる宴がウソであったかのように

あの見事な花たちは跡形もなく萎み枯れ

残された鉢には、咲き遅れた蕾がひとつ・・・・

 

月夜の下で見た、あの美しい姫は

果たして、夢か幻か・・・・

鼻孔の奥にかすかに残る、あの芳香を懐かしみ

また、いつかどこかで出会えたならば

そのとき2人は、きっと結ばれる・・・はず。

 

光源氏が、朧月夜と呼んだその儚き姫

もしかするとこの月下美人の香りに酔って見た

本物の夢物語だったのでは・・・??

 

なーんてネ☆

 

淡く儚い恋の物語を見たような、ちょっとセンチメンタルな気分に浸った

なんとも幻想的な美しい一夜でありました~♪