いまやご家庭でも使える万能スパイスとして、皆様の食卓でもすっかり浸透している
「コショウ」 もちろん、ご存知ですよね!
いわずと知れた、小さな丸いコショウたち。
「辛味を引き立たせるには、ホワイトペッパー(白コショウ)」
見た目には真っ白でおだやかな雰囲気のホワイトペッパーですが
削って食材にひとふりしただけで、その独特のピリリと引き締まった風味が際立つので
主に魚料理との相性が良いとされています。
また、「風味の黒コショウ」の呼び名のとおり、「香りを引き立たせるには、ブラックペッパー(黒コショウ)」
豊かな香りと風味が特徴で、主に肉料理、特に牛肉との相性はバツグン!です。
さて、今日はそんなコショウの中でも、ブラックダイヤモンドと呼ばれていた黒胡椒&赤胡椒のおはなしを・・・・
ところで、ブラックダイヤモンドと聞いて、いの一番に「おっと、それは石炭だな」と思われた・・・そこのアナタ!
素晴らしい郷土愛、生粋の北九州っ子としての血が流れていますね!!!
そうです、石炭もかつてはブラックダイヤモンドと呼ばれ、まさに黒く輝く鉱石として大活躍していたのですが
同じように「黒胡椒」もまた「ブラックダイヤモンド」と呼ばれ、
一握りの黒コショウが同じ量のダイヤモンドと取引されていたということが由来なのだとか。
それくらい、この小さな粒は希少価値の高~いモノだったんですね~♪
ところでコショウというのは、黒も白も緑も赤も、、、、実はすべて同じ一本の木から取れていること、ご存知でしたか?
すべてのコショウはひとつの木から、ではその色の違いは?というと、
実の部分の熟成の進み具合のちがい、
さらにはその後の乾燥の工程のちがい、によって、
見た目はもちろん、味と風味に格段の違いが現れるものなのです!!
実がまだ未熟な状態で摘み取って乾燥させたのが、黒コショウことブラックペッパー。
未熟な状態で摘み取って一度塩漬けにしたり、湯につけてから乾燥させたりしたものが、グリーンペッパー。
真っ赤な完熟状態で摘み取って乾燥させたものが赤コショウで(※ピンクペッパーとは別モノです!赤コショウは、乾燥させると黒コショウによく似たマホガニー色をしています!)
【ちょっとわかりづらいですが、左が普通の黒コショウ、右がカンボジア産赤コショウ】
【粉状にすると?わかりますかね??上が普通の黒コショウ、下がカンボジア産の赤コショウ】
それからさらにその完熟皮(まわりの黒い部分)をツルンとむいてしまったものが、白コショウ。
お茶と紅茶と烏龍茶の違いみたい!(ご存知でしたか?お茶や紅茶もすべて同じ木なんですよ~)
なんだか面白いですね~☆
そんな、宝石を生み出すコショウの木、かつては「塩の隣にコショウが咲く」と言われるほど
特に、東南アジアではたくさん栽培されていたそうです。
なかでも、極上のコショウの産地として有名だったのが・・・あまり知られていませんが、「カンボジア」
土地や気候がちょうどマッチするのでしょうか、
カンボジアで作られるコショウは、とても品質が高く、大変重宝がられ高値で取引されていたのだそうです。
・・・・ところが。
みなさんもご存知でしょうが、カンボジアという国は、長く長く内紛が続き、大変な政治的混迷を極めた時期があり
そこで起こった数々の出来事・・・・それはとても悲しい歴史の1ページとして今も語り継がれていますが・・・
この、悲しい出来事は、カンボジアの豊かなコショウ畑をも、たくさん焼失し、破壊してしまったのです。
その、コショウ畑の惨状を知った日本人の方が
「カンボジアのコショウを再び!」とたちあがり
現地での栽培を復活させるべく、
土地を耕し、栽培のノウハウを学び・・・・・さらには有機栽培農法を確立し・・・・
そうして、今ふたたび、伝説の「カンボジアの赤胡椒&黒胡椒」が復活したのだそう!
素晴らしい活動ですね!!同じニホンジンとしても、とってもとっても誇りに思います!!
この話を最初に聞いた時、、、、私ほんとにジーンときてしまいました。。。。
今では、カンボジアはもちろん、東南アジア各地で育てられたたくさんのコショウたちは
その高い品質と豊かな風味が評判をよび
世界中で幅広く愛されています。
小さな小さな黒い粒、でもそこには
積み重ねられてきた歴史と
心と心、人と人のつながり
たくさんの感動のドラマが隠されているんですね!!
このブラックダイヤモンドの物語に思いを馳せながら・・・・よりいっそう味わいも深くなることでしょう・・・
コショウたっぷりのステーキを!ご自宅でもおたのしみくださいね☆
【すべてお肉にかけてしまわずに、こうやってお皿に散らすとなんだかオシャレ!】
・・・・・あらヤダ、くしゃみがとまらない!
誰かがどこかで、ワタシの噂、してるんでしょうかねぇ・・・・・コショウだけに・・・・・